鍼灸でみる【花粉症】

2024年03月05日 12:00

こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!

あたたかくなってくる時季に鼻水が止まらなくなる…目が痒くなる…
そんな症状で悩まれている方も多いのではないでしょうか?
花粉症があると仕事をするにも集中できず、遊びに行くにも思い切り楽しめなくなるとても困った症状ですよね😅
今回はそんな花粉症について東洋医学的にどうみるのかみていきたいと思います。

花粉症とは?

植物の花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称。
主に鼻の症状からなるアレルギー性鼻炎や、目の症状からなるアレルギー性結膜炎などがあります。
日本人のおよそ42%が花粉症にかかっていると推測されており、特にスギの花粉による花粉症が多いと言われています。

花粉症の写真

花粉症に関連する経絡・生理物質・臓腑

東洋医学的に花粉症の症状をみると鼻や目、口の近くを走る陽明経という経絡の症状と考えられます。
また、生理物質では外界からの影響を防御している気、鼻水も含め身体の水分である津液が関連しています。
臓腑では鼻水が出ることが多いところから鼻と関連する肺、春に多いことや目の痒みなどの症状が出るため春や目と関連が深い肝の機能が失調すると起こりやすくなります。

花粉症の病態

花粉症の病態でよくみられるのは次の5つになります。

①表証
②内熱
③肺気虚
④肝鬱気滞
⑤痰湿

①表証

外邪との戦い!

花粉症は花粉という外部環境の影響で起こる症状と考えられています。
そのため花粉という外から来る邪(外邪)と身体の防御反応との戦いが起こり症状が出ます。
これはカゼの発生機序も同じなので、悪寒や微熱があったりと発症時はカゼを引いたのか花粉症なのか分からないことが特徴です。

②内熱

顔の経絡に熱こもる!

花粉症はアレルギー性鼻“炎“やアレルギー性結膜“炎“など炎症症状であり、炎症は熱の影響で起こります。
顔を走る陽明経の経絡に花粉とうい外邪の影響で熱がこもり症状が出ます。
涙や鼻水、鼻詰まり、口の乾燥や耳の中の痒みなどザ・花粉症というような症状が特徴です。

③肺気虚

環境変化に弱くなる…

肺の機能がしっかり働いていることで身体の防御反応は正常に機能します。
肺の気が減ることで防御反応が弱まり外部環境に影響されやすくなります。
部屋の中から外に出るなど温度差で症状が悪化しやすい、くしゃみが止まらなくなるなどが特徴です。

④肝鬱気滞

環境変化に敏感!

ストレスなどにより肝の機能が失調すると気の調節がうまくできなくなります。
肺気虚と違い弱っているから影響を受けるのではなく身体の反応が敏感になり外部環境の変化にも敏感になった状態です。
メンタルの状態で症状が悪化したり軽減する特徴があります。

⑤痰湿

余分な水分が溜まってる…

身体に余分な水分が多い状態か、脾(胃腸)が弱り水分代謝がうまくできていないと起こります。
余分な水分が多いので透明な鼻水が大量に出やすくなります。
また痰湿は留まりやすく治ったと思っても再発することがあり、治療が長期になる特徴があります。

花粉症の施術方法

○基本施術

りゅうしん堂での花粉症の基本施術は耳はりになります。
耳はりとは耳のツボに円皮鍼(中心に短いはりが付いたシール)を貼る施術方法になります。
花粉症は出る季節には常に症状が出ていることが多いので、耳はりをして継続的に症状を緩和できるようにします。

耳はりの図

○病態別施術

耳はりで普段の症状を抑えながらそれぞれの病態に合わせて施術を行っていきます。

①表証

カゼの時の施術方法と同じで背部のお灸や吸玉などで身体に外邪が入ってくるのを防ぎます。

②内熱

曲池や豊隆など手足の陽明経のツボを使い、顔にこもっている熱を取っていきます。

③肺気虚

肺兪や大淵などのツボを使い、肺の気を補い身体の防御反応を正常に戻していきます。
外邪を防ぐため表証の施術を合わせることもあります。

④肝鬱気滞

太衝や内関などのツボで気の調節機能を正常に戻していきます。

⑤痰湿

尺沢や陰陵泉などのツボを使い身体余分な水分を取っていきます。

※使うツボはあくまで一例であり患者さんそれぞれの状態やお話を聞いた内容によって変えていきます。

花粉症のセルフケア

①掃除・洗濯

外邪である花粉を避けることが大切になります。
こまめに部屋を掃除したり、布団など寝具も洗濯することで外邪に触れる機会を減らします。

②バランスの取れた食事

肺気虚は脾(胃腸)が弱りエネルギーが不足して起こることもあります。
また痰湿は脾気虚で水分代謝がうまく働かず起こる場合もあるため、バランスの取れた食事をすることでこれらの病態での発症を減らせます。

③ストレス発散

ストレスを溜めないことで肝鬱気滞での発症を抑えられたり、症状が悪化しづらくなります。

こう見ると東洋医学のセルフケアは言われてみればどれも当たり前のことばかりですよね。
でもその当たり前のことが大切で、そしてなかなか出来ていないところだったりします😅
ひとりで頑張るのは大変です。ぜひりゅうしん堂をお頼りください!

いかがだったでしょうか?
花粉症とひとえに言ってもいろいろな原因があります。
そのため施術方法も一人ひとり変わってきます。
継続して施術を受けていただいている方には花粉の時季になっても「去年よりも症状が軽い!」と言っていただけることがよくあります。
まずはお試しください😊

りゅうしん堂 大西

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