こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!
以前のブログで生理痛について東洋医学ではどう考えられているのかについてお話しました。
今回は西洋医学の視点から生理痛を見ていきたいと思います!
生理痛とは月経時に現れる下腹部の痛みで、西洋医学では月経痛と呼びます。
また生理痛を含め月経直前〜月経時に腰痛、悪心・嘔吐、頭痛、食欲不振やイライラなどがあり、生活に支障が出ている状態を月経困難症と呼びます。
月経困難症には機能性月経困難症と器質性月経困難症があります。
機能性月経困難症の原因には諸説ありますが、プロスタグランジン説が有力です。
プロスタグランジンの生産が多いと子宮筋が過剰に収縮、その結果、子宮筋の血流が悪化し痛みが起きると言われています。
器質性月経困難症は子宮内膜症、子宮筋腫など器質的な原因があり発症します。
日本における月経困難症に関するアンケート調査(対象10000人/4230人から回収)では
・生理痛が全くない21.4%
・生理痛はあるが日常生活に支障がない45.9%
・鎮痛剤の服用で日常生活が普通に送れる26.8%
・鎮痛剤服用でも日常生活に支障をきたす4.1%
・生理痛で寝込んでしまう1.9%
との結果でした。
生理痛に対する鍼灸の研究を2つ紹介します。
対象者43人を4グループに分け月経3サイクルの間、比較検討しました。
本物の鍼施術群(太渓、公孫、気衝、曲骨、関元、内関のツボに置鍼30分)、プラセボ鍼施術群(ツボがない部位12ヶ所に置鍼30分)、訪問群(月ごとに対象者を訪問するのみ)、対照群(医療、鍼灸の介入なし)の4グループで比較した結果、鍼施術群では11人中10人、プラセボ鍼施術群では11人中4人、訪問群では10人中1人、対照群では11人中2人が改善したと報告がありました。
また鍼施術群では使用した鎮痛剤が41%減少、他の群では変化なしか増加がみられたそうです。
三陰交のツボに30分鍼通電とツボ以外の部位に30分鍼通電、無刺激を比べた研究ではと三陰交の鍼通電と無刺激の間では有意差が認められました。三陰交とツボ以外の間では有意差が認められたものと認められないものがありました。
現状では研究の規模が小さいものがあったり、研究結果が安定していないものがあったりと不確定なことがありますが、鍼灸施術を行うことで生理痛の改善に期待が持てます。
機能性月経困難症にはプロスタグランジンの産生量が関与していることからプロスタグランジンを抑制できれば生理痛減少の効果が期待できます。
しかし、鍼灸施術を行うことでプロスタグランジンが減少したという報告がある研究は今のところ確認されていません。
そのため鍼灸施術を行うことで骨盤神経を介して子宮筋の血流改善および子宮筋の運動に影響することで痛みを抑えているのではないかと考えられています。
いかがだったでしょうか?
りゅうしん堂では東洋医学と西洋学の二つの考え方を合わせて施術を行っています。
まずはお気軽にご相談ください。
りゅうしん堂 大西
参考:川喜田健司、矢野忠著『鍼灸臨床最新科学』医歯薬出版株式会社、2014年
※研究の結果が必ず正しいわけではなく個人差があります。また違うアプローチの研究や違う結果になる研究が出ることもあります。日々新しいことが発見されており理論が変わる可能性もありますのでご注意ください。
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