大田区大森・山王の鍼灸院、りゅうしん堂では
ひざの痛みをどうみるのか
東洋医学と西洋医学の視点を織り交ぜながら
ご紹介します。
ひざの関節そのものや周辺部の痛みのことを言います。
高齢者の変形性膝関節症をはじめ、スポーツによる外傷などで多く見られます。
※変形性膝関節症
加齢によるひざ関節の関節軟骨の変性を原因とする疾患で65歳以上の高齢者(特に女性)に多くみられます。
変形性膝関節症などのひざの痛みは、ももの筋肉(大腿四頭筋)が萎縮し関節に負担をかけています。
そのため、ももの筋肉を強めることが痛みの予防につながります。
残念ながら鍼灸施術では直接ももの筋肉を鍛えることはできませんが、鍼灸施術を行うことで筋肉の過緊張が緩和され筋肉が動きやすくなり、筋肉に萎縮などが改善しやすくなります。
したがって、鍼灸施術と運動療法を組み合わせることで痛みが改善しやすくなると考えられています。
また、鍼灸施術には鎮痛効果もあり、痛み全般に効果を発揮しやすくなります。
東洋医学では身体の中の気(エネルギー)、血(栄養)、津液(潤い)などがスムーズにめぐっている、また十分な量があることで関節が滑らかに動くと考えられています。
ひざも同様であり何らかの原因でこれらのめぐりが悪化する、または量が不足することで膝の痛みが起こりやすくなります。
ひざの痛みでは次の6タイプがよくみられます。
風邪によりひざとその周囲に痛みが起こるタイプ。
✅痛む部位が変わる
✅ひざの曲げ伸ばしがしずらい
✅悪寒発熱が伴いやすい
などの特徴があります。
カゼを引いたときに起こりやすくなります。
寒邪の影響でひざが冷え痛みが起こるタイプ。
✅痛みの部位は一定
✅冷えると悪化し温めると軽減する
✅関節がこわばる
などの特徴があります。
冬の寒さやエアコンの風などでひざが冷やされると起こりやすくなります。
湿邪の影響でひざの重だるさが起こるタイプ。
✅痛みの部位は一定
✅重だるい感覚がある
✅湿気が多いと悪化する
などの特徴があります。
雨の日や湿度の影響を受けることで起こりやすくなります。
熱邪の影響でひざが腫れ痛みが起こるタイプ。
✅熱を伴う痛みがある
✅腫れ発赤を伴う
✅冷やすとラクになる
などの特徴があります。
高温環境に長くいるなどが原因で起こりやすくなります。
血の流れが滞り(瘀血)ひざに痛みが起こるタイプ。
✅刺すような痛みがある
✅痛みの部位は一定
✅アザができていることも
などの特徴があります。
ケガなどが主な原因になります。
腎精が不足し骨やひざ周囲の組織が滋養できず痛みが起こるタイプ。
✅我慢できるくらいのはっきりしない痛みがある
✅疲れると悪化する
✅足腰のだるさがある
などの特徴があります。
慢性病や老化によって起こりやすくなります。
ひざの痛み全般に使うツボ(基本のツボ)とタイプ別に使うツボがあります。
内膝眼、外膝眼など。
ひざの痛みは気血の滞りか不足で起こることが多いため、腰の気血を調整するツボを使います。
基本のツボに合わせ、それぞれのタイプ別のツボを使います。
風門など。
→身体から風邪を追い出します。
命門など。
→身体を温め寒邪を追い出します。
陰陵泉など。
→身体に溜まった湿を取り除きます。
曲池など。
→身体に溜まった熱を取り除きます。
血海など。
→滞った血を流します。
腎兪など。
→弱った腎を補います。
※使うツボはあくまで一例であり患者さんそれぞれの状態によって変えていきます。
ひざの痛みはももなどひざ周りの筋肉の緊張、または筋力低下が悪化の原因になることがあります。
筋力トレーニングやストレッチを行いましょう。
寒邪タイプなどはひざが冷えることで痛みが起こります。
外出するときなどをひざを冷やさないように服装に気をつけましょう。
腎虚タイプなどは過労で悪化します。
腎精を消耗しないためにも適度な休息や十分な睡眠をとりましょう。
参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年
川喜田健司、矢野忠著『鍼灸臨床最新科学』医歯薬出版株式会社、2014年
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