大田区大森・山王の鍼灸院、りゅうしん堂では
冷え症をどうみるのか
東洋医学と西洋医学の視点を織り交ぜながら
ご紹介します。
冷え症とは「通常の人が苦痛を感じない程度の温度環境下において、腰や背中、手足末端、両足あるいは全身的に異常な寒冷感を自覚した状態」のことを言います。
女性を対象とした疫学調査では冷えの自覚は全体の52%に認められたようです。
冷え症は末梢血管の収縮による血行障害で起こります。
自律神経である交感神経の過緊張、または女性ホルモンであるエストロゲンの低下が関与していると考えられています。
つまり、自律神経やホルモンが乱れている人は冷え症にもなりやすくなります。
三陰交など足のツボに鍼通電を行うと、ふくらはぎの皮膚温度の上昇、さらに自律神経の調節(交感神経の抑制)で血管運動が正常化され冷え症が改善さえると考えられます。
また腰や腹部、骨盤周りに鍼灸施術を行うと腰腹筋緊張が緩和され足への血流改善が期待できます。
身体のどこが冷えやすいのかで4つのタイプに分けることができます。
腰から足先の下半身が冷えるタイプ。
更年期女性に多く、高齢者、壮年期の男性にもみられます。
冷え症の中で一番多くみられるタイプ、上半身ののぼせが加わり冷えのぼせ状態になっている人も。
手や足先が冷えるタイプ。
やせ型で特にダイエット志向が強い10〜20代の女性に多くみられます。
温めてもすぐに末端が冷えてしまう特徴があります。
手足は温かいが胃腸などの内臓が冷えているタイプ。
食欲旺盛な中高年やアレルギー体質の人、お腹の手術をしている人に多くみられます。
腸にガスが溜まりお腹の張り(腹部膨満感)を感じることもあります。
全身が冷えるタイプ。
低体温傾向の若年男性や高齢者に多くみられます。
代謝が下がって身体の動きが悪くなることも。
東洋医学では人体を温める・動かす力(陽)と冷やす・静かにする力(陰)がバランスをとって生理機能を維持していると考えられたいます。
そのバランスが崩れることで冷え症が起こります。
冷え症では次の2タイプがよくみられます。
運動不足、ダイエットなどで温める・動かす力(陽)が低下し相対的に冷やす・静かにする力(陰)の機能が旺盛になり冷えが起こるタイプ。
特に手足やお腹が冷えやすくなります。
冷えの程度はそれほど強くないのが特徴です。
寒い環境いる、冷える食べものの偏食などで、冷やす・静かにする力(陰)が旺盛になり冷えが起こるタイプ。
特に下半身が冷えやすくなります。
冷えが強く痛みになることもあります。
冷え症でよく使うツボを4つ紹介します。
足が冷えやすい人におすすめです。
足の内くるぶしから指4本分上、脛骨の後ろに取ります。
手が冷えやすい人におすすめです。
手の親指と人差し指の間に取ります。
お腹が冷えやすい人におすすめです。
おへそから指2本分ほど下に取ります。
全身が冷えやすい人におすすめです。
腰の中央、第二腰椎の下あたりに取ります。
セルフケアでも使えるのでお試しください。
特にお灸がおすすめです。
指で行う場合には親指などを使い心地よい程度の強さで押します。
1回につき3〜5秒ほど押し、2〜3秒休んでから繰り返すのがいいでしょう。
お風呂上がりやリラックスした状態で行いましょう。
※使うツボはあくまで一例であり患者さんそれぞれの状態によって変えていきます。
温める・動かす力(陽)が低下して冷え症が起きている場合は、運動を行うことで気がめぐり温める・動かす力(陽)が増加します。
冷やす・静かにする力(陰)が旺盛になり冷え症が起きている場合は、冷たい飲み物、食べ物を摂り過ぎていないか確認しましょう。
下半身冷えタイプの場合は上半身がのぼせて熱くなっていることあるので下半身はしっかり厚着しますが、上半身まで厚着し過ぎないように気をつけましょう。
また手足末端冷えタイプの場合は手足末端だけ温めるのではなく胸やお腹など体幹部分も冷えないようにすることで手足への血流が良くなり末端も冷えづらくなります。
参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年
川喜田健司、矢野忠著『鍼灸臨床最新科学』医歯薬出版株式会社、2014年
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