鍼灸でみる【肥満(太る)】

2025年06月21日 13:00
カテゴリ: 東洋医学症状

こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!

肥満ネコ

肥満、なんとかしたい…

「最近ちょっと太ってきたかも…」
「痩せたい!」
そう思っている人は多いのではないでしょうか?

でも、その肥満になりやすい原因についてじっくり考えたことはありますか?

「食べ過ぎ?」
「運動不足?」
もちろんそれもありますが、東洋医学では体質や内臓の状態など身体のバランスの乱れが影響していると考えられています。
今回は東洋医学でみる肥満になりやすい状態(=病態)についてご紹介します。

肥満とは?

体内に脂肪が過剰に蓄積した状態のこと。
日本肥満学会では体格指数【BMI=体重(kg)/身長(m)2】が25以上のものを肥満と定義しています。

東洋医学では「痰湿(たんしつ)」という余分な水分が身体に溜まることで肥満になると考えられています。

肥満の病態3タイプ

肥満の病態でよくみられるのは次の3タイプになります。

①脾気虚
②湿熱
③肝鬱気滞

①胃腸が弱くて太る【脾気虚(ひききょ)】

脾(=胃腸)の運化機能が失調し、食べたものをうまく消化吸収できず痰湿がたまり肥満になるタイプ。

・主な原因

⬜︎飲食の乱れ(食べすぎ、偏食)
⬜︎過労 など

・よくある症状

⬜︎皮膚が緩んで締まりがない
⬜︎動くのがおっくう
⬜︎息切れしやすい
⬜︎軟便になりやすい など

※胃腸が弱い人はこのタイプかも。

②脂っぽく太る【湿熱(しつねつ)】

身体にたまった痰湿に熱が加わり肥満になるタイプ。

・主な原因

⬜︎食べ過ぎ
⬜︎脂っこいもの肉など熱傾向の食べものの偏食 など

・よくある症状

⬜︎全身的な肥満
⬜︎皮膚が張り赤みを帯びる
⬜︎顔が脂っぽい
⬜︎ニキビが出やすい など

※身体に余分な水分と熱がたまっているタイプ。

③ストレスで太る【肝鬱気滞(かんうつきたい)】

ストレスなどで気が滞り生理物質の動きが悪くなる、またはストレスで暴飲暴食し痰湿が生じ肥満になるタイプ。

・主な原因

⬜︎ストレスが多い
⬜︎抑うつ状態が続く など

・よくある症状

⬜︎イライラしやすい
⬜︎胸や脇の張りを感じる
⬜︎肩こり
⬜︎食欲が増す など

※ストレスがたまると痰湿もたまる。

肥満のツボ

肥満全般に使うツボ(基本穴)と病態別のツボを紹介します。

○基本穴

身体に痰湿が溜まることで肥満になるため、痰湿を取り除く効果があるツボを使います。
→陰陵泉、豊隆など。

陰陵泉、豊隆のツボ

○病態別のツボ

上記のツボにそれぞれの病態に関連するツボを合わせていきます。

①脾気虚

弱った胃腸を強める。
→足三里、脾兪など。

②湿熱

痰湿+熱をとる。
→曲池、内庭など。

③肝鬱気滞

気の流れを整える。
→太衝、内関など。

肥満のセルフケア

肥満のセルフケアを3つ紹介します。

①食事量は適切に

脾気虚や湿熱は食事量や食事内容の乱れが原因で起こります。
バランスも気にしながら食べ過ぎに注意しましょう!

②運動習慣を身につける

運動によって生理物質を流し脂肪を燃焼させることが大切です。
まずは歩くだけでもいいので動く習慣を身につけましょう!

③過度なストレスを避ける

過度なストレスを避けることで肝鬱気滞による肥満を避けられます。
適度なストレス発散を!時にはストレスから逃げることも大切です。

いかがでしたか?
肥満につながる原因は他にも多くの種類があります。
闇雲にダイエットをするよりもその原因にあった施術を行うことが肥満改善への近道になります。
まずは一度ご相談ください!

りゅうしん堂 大西

参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年

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