鍼灸でみる【肩こり】

2024年01月23日 12:00
カテゴリ: 東洋医学症状痛み

こんにちは。
京浜東北線「大森駅」から徒歩10分、大田区山王で鍼灸マッサージを行なっております。
山王はりきゅうマッサージ処りゅうしん堂の大西です。
ブログをご覧いただきありがとうございます!

「あなたは肩こりがありますか?」
と聞かれると「はい」と答える人が多いのではないでしょうか? 笑
特にテレワークが多くなった最近はさらに肩こりが増えています。
今回は多くの人が感じる肩こり、東洋医学ではどういう機序で起こると言われているのかみていこうと思います。

肩こりの写真

肩こりとは?

肩こりは首や肩上部、肩甲間部のこりや痛みを感じる状態。
頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群などを除外した非特異的な病態の肩腕症候群に含まれます。
東洋医学的には病理産物などの停滞により経絡の運行が阻害されて起こる、あるいは生理物質の不足で肩を滋養できずに起こるとされています。

肩こりの病態

肩こりでよくみられる病態は次の4つになります。
①気滞
②血瘀
③痰湿
④気血両虚

①気滞

長時間の同一姿勢、情志の失調(ストレス)などで気が滞り、経絡が阻滞することで肩こりが起こった状態です。
張ったような感覚、じっとしていると悪化し動くと軽減する特徴があります。
仕事で長時間パソコンに向かい、さらにストレスを感じて肩がこるという人も多いのではないでしょうか?

②血瘀

主に怪我などで瘀血(血の滞り)が生じ、経絡が阻滞することで肩こりが起こった状態です。
刺痛(鋭い痛み)や固定痛が特徴になります。
怪我をした後から肩こりを感じるようになったら血瘀の可能性が高くなります。

③痰湿

食事の乱れなどで痰湿(余剰な水分)が溜まり、経絡が阻滞することで肩こりが起こった状態です。
重だるい感覚やむくみが特徴になります。
また脾胃(胃腸)が弱っていることが多いので食欲不振などを伴っていることがあります。
常に重さがある肩こりの人は痰湿を疑った方がいいかも!?

④気血両虚

過労や久病で気血が消耗し、肩が滋養できず肩こりが起こった状態です。
隠痛(シクシクした痛み)、疲れると悪化する、慢性になりやすいのが特徴になります。
疲れすぎで出てくる肩こりになります。痛みはないけどなかなか治らない場合は気血両虚かもしれません。

肩こりの施術方法

○基本施術

気滞や痰湿などで経絡が阻滞することで起こるか、気血の不足で肩を滋養できずに起こります。
そのため基本施術は肩周りや肩に関係する経絡上に鍼灸をすることで、余分な物質を流す、または必要な物質を肩に届けることになります。

肩周りのツボ:肩井、肩中兪、天宗など。
肩に関係する経絡のツボ:合谷、手三里など。

肩こりのツボの図

○病態別施術

上記のツボにそれぞれの病態に関連するツボを合わせていきます。

気滞→太衝、風池など。
血瘀→三陰交、血海など。
痰湿→豊隆、陰陵泉など。
気血両虚→足三里、三陰交など。

※使うツボはあくまで一例であり患者さんそれぞれの状態やお話を聞いた内容によって変えていきます。

肩こりのセルフケア

○作業環境を見直す

肩こりははりきゅう施術を受けるとラクになりますが原因がなくならないとまた再発します。
仕事をしている時の姿勢や使っている机や椅子の高さがあっていないなど作業環境を見直すことで再発しづらくなります。

○運動や瞑想などを行う

肩こりは病理産物が滞ったり、ストレスで起こることが多くあります。
定期的に運動したり瞑想を行うことで病理産物やストレスを溜めないことが予防になってきます。

○暴飲暴食、偏食を避ける

痰湿も気血両虚も胃腸の不調から起こってきます。
そのため暴飲暴食で胃腸を疲弊させたり、偏食で栄養が偏り気血不足が起きないように気をつけましょう。

こう見ると東洋医学のセルフケアは言われてみればどれも当たり前のことばかりですよね。
でもその当たり前のことが大切で、そしてなかなか出来ていないところだったりします😅
ひとりで頑張るのは大変です。ぜひりゅうしん堂を頼ってください!

いかがだったでしょか?
肩こりは慢性になりやすくマッサージを受けるとその時はラクだけどまた戻ってしまうという話をよく聞きます。
しっかり原因を見つけ継続してはりきゅう施術をしていくことで、こりづらい状態を維持できている方もいます。
ぜひ一度お試しください😊

りゅうしん堂 大西

参考:教科書検討小委員会著『新版 東洋医学臨床論』南江堂、2022年

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